古道具キミドリ は、現在準備中です。

2023/04/09 18:34




皆さんこんにちはフミヤです。

最近古民家を借りられる方、かなり増えてきたなと感じます。
岡山市の中心部から少し外れると空き家は結構あるみたいです。
思い切って趣のある暮らしにシフトしてみたり、
セカンドライフを充実させるためにリノベーションをかけたりと、古民家需要を日々感じます。

しかも家賃が安い。。。
正直ワンルームを借りて住むくらいなら一軒家を借りて手を入れてしまったほうが
コストも充実度も最高のモノになりそうです。。
好きな家具を入れて自分だけの空間づくり。うらやましいっす。


そんな古民家需要が出てきている昨今、
家具選びは特に慎重にいきたいところではないですか??




「ウィンザーチェア」
今回のタイトルにあるように、家具選びの中でも欠かせない”チェア”。
様々なジャンルの中でもぜひ押さえてほしいのがウィンザーチェアです。
皆さんもどこかで耳にしたことがあるかもしれません。

僕はチェアの中で一番好きなジャンルのチェアです。
参考になりそうであればお買い物の際にでも思い出して頂けると幸いです。


ウィンザーとは・・・
ウィンザー地方という地名があるのはご存知でしょうか。
イギリス、ロンドンの西側にあたるイングランド南東部に位置しています。
言葉だけだとあまり伝わらないかもしれません、気になる方は調べてみてください。
まさに、この地域が”ウィンザーチェア誕生の街”ということになる訳ですが、
イギリスはとにかく家具の歴史が深い国です。
マホガニー材やウォルナット材を中心に、上流階級の贅沢品として使われていた家具が多く、
重厚感・気品・エレガントといった言葉がよく似合います。

その贅沢品の中にウィザーチェアも存在しておりまして、
元々はウィンザー地方に住む”農家の人たち”によって作られたチェア。
庶民の間でしか浸透していなかったこともあり贅沢品には程遠い家具でした。

日本でも「箪笥」という家具があります。
箪笥の始まりも庶民が引き出しという機能を生み出し、
家具として生産した事で貴族階級にも浸透していったとされています。

良い物は必ず誰かの目にとまるということですかね。

農家の人たちがどのように使用していたかというと、
作業の合間に腰掛ける程度や自宅の中ではダイニング用、
シチュエーションを選ばない”汎用性の高いチェア”だったとか。
当時はオリジナルのウィンザーチェアが多かったと思います。
自分たちのスタイルにあった形を生み出し、身の回りで浸透させていきました。

そして時が経つにつれ、

船便も多く出ていた地域ということもあり、ウィンザーチェアもまた他国へ輸出されました。
イギリスという枠から飛びだし、各国で使用されていきます。

アメリカンカントリーのカフェには”キャプテンチェア”と呼ばれるウィンザータイプも誕生しています。
大ぶりな笠木、華奢なスポーク、ドシっとした足回り、体格の良い人が座っても頑丈なつくりをした重厚感あるチェア。
温かみもあり、非常に親しみやすいことからカフェでの使用に留まらず、ライフスタイルにも広く溶け込んでいきました。



”キッチンチェア”と呼ばれるウィンザータイプも。
キッチンスペースでの使用を目的としたチェアです。華奢なスポークに小さめのラウンドシート、
スラっと伸びた脚周りは品を感じさせる佇まい、とても綺麗。
動作がしやすいように座高面は通常のダイニングチェアより10㎝程高めに設計されていたりと、
実用性に配慮したつくりになっています。



そしてデザインの思考を変えることで上流階級に親しまれた、スポークが花瓶モチーフのウィンザーチェア。
”クイーンアンチェア”とも呼ばれています。
”スポーク部分の真ん中にはシェイプの効いた花瓶デザインとアクセントになる木彫りの文様。
18世紀ごろ大流行したとされ、庶民との差別化を図っていたのかもしれません。
元々素朴な見た目であったため、装飾が少し加わるだけで美しさは格別です。



このようにウィンザーチェアは一言でなかなか定義できないチェアです。
基本的な構造は同じであっても人、国、地域により、歴史が新たに積み重なり、
常に変化を遂げています。

深堀しようとすると広く、そして深い。。。。
全てを網羅することは難しいと思いますが、調べていくと当時の民衆、時代背景などが関わってくるので
非常に面白いです。


古民家需要の高い昨今、ウィンザーチェアがめちゃくちゃ人気なんです!
入荷があると2,3日で全て販売済みになってしまうことも珍しくありません。
家具のレイアウト面でもかなり便利。
素朴なデザインだからこそ空間に馴染みやすく、ヴィンテージ感を一番出しやすいチェアなんです。

ウィンザーチェアのデザインにも「コムバック」「フープバック」などといった背板のデザインがあります。
加えてナチュラルな色なのかウォールナットの色なのかで同じデザインでも印象がガラリと変わり、これもまた面白い。
ダイニング周りのチェアをプラスチック素材と合わせてもレイアウトがきれいにまとまり、モダンなを印象かけ合わせることで
ウィンザーチェアの存在感をより際立たせることができます。

チェアに迷ったらまずは”ウィンザーチェア”を探してみてもいいかも。
ではこの辺で。